技術者ワーママ こころとからだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

海外で食中毒になった話(後編)天ぷらの攻防戦

前回のお話↓の続きです。

blog.komomon.com

出張最終日に食中毒が原因で延泊することに。

チケットの手配、延泊の手配などを日本にいる上司と現地の日本人マネージャーの方がものすごい勢いで処理してくれました…本当にありがたかったです。

部屋に色々食糧や薬などを持ってきてくれて、ホテルにも色々お願いしてくれました。この方がいなかったら多分野垂れ死にしていたに違いありません。命の恩人です。

 

一緒にいた日本人は別の国へ移動し、一人になりました。

そして二日間、ホテルの部屋で療養。抗生剤とビオフェルミン、胃薬を飲み、あとはひたすらポカリスエット飲んで寝てました。翌日には薬が効いたのか大分良くなりました。

このあたりから問題になるのは食べ物。

いわゆるハイクラスホテル(物価安いから)なのですが、

病み上がりの食事に向いたものはありません。

ルームサービスで軽食を頼んだら、

英語がうまく通じず紅茶とクッキーが来ました。

ないよかマシだけどこれじゃない ಠ_ಠ

そんなこんなで朝食のパンを1日かけて食べてました。

 

で、さらに驚くのがここから。

ずっと部屋で引きこもっていたら、突然来客が。

誰かと思ったらホテルのマネージャーらしき人。

「ずっと具合悪いんだって?大丈夫?

日本人だよね?

うちのレストランのシェフに日本料理作れる奴がいるから、

彼に料理作らせようか?何か食べたいものある?

と言っている様子(ニュアンス)。

ホント?それはありがたいです。ということでリクエスト。

「お味噌汁やお粥かうどんが食べたい」

と伝えると、

「そっか、じゃぁ後でそのシェフに部屋に電話させるから!」

と帰って行きました。おぉ、、、さすがハイクラスホテル。なんて素晴らしい。

 

部屋で休んでいると電話がかかってきました。

シェフ(日本人ではない)です。ざっくりこんな感じ。

 

「マネージャーから頼まれて電話したよ!

日本食食べたいんだって?

僕日本食レストランで働いてたことがあるから

日本食作れるんだ!何が食べたい?

テンプラはどう?

 

うん…天ぷらはいいや。ありがとう。

 

ということで、

「日本のおかゆが食べたいな、

あとお味噌汁があると嬉しい」

とお願いすると、

「おかゆは無理だなぁ。味噌はあるよ。

テンプラがオススメだよ!

 

うんだから天ぷらは無理なんだ…ゴメンね。

 

「じゃあうどんはできる?」

 

「うどん?OKだよ!じゃあ上に何を乗せる?

テンプラがいいよ!

 

ホントゴメン、だから天ぷらは食べられないって。

どんだけ天ぷら推してくるのシェフ (^_^;)

 

「シンプルなのがいいな。

味噌があるなら、スープに味噌をいれて。

上には茹でた野菜を乗せてくれると嬉しい」

 

「テンプラは要らないの〜?OK.わかった!

作ったら部屋に届けさせるから待ってて!」

 

シェフは得意料理の天ぷらが披露できなくて残念そうでした。ゴメンね。調子いい時だったら食べるんだけど(そもそも調子良かったら日本帰ってるわって話)

 

正直に言うと、あまり期待はしてなかったんです。

気持ちは嬉しかったので到着を待つことに。

そして届いたのがこれ。サービスでした。

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ちゃんと味噌仕立てのうどんになってました。

残念なことに生野菜が乗ってたので、

それは避けて食べたのですが、美味しくいただきました。

なんか有難くて一人で泣きながら食べました。

マネージャーさんとシェフの方にはチェックアウトのタイミングでこんな感じの手紙を書いてお礼(チップ)と一緒に渡しました。

「本当に助かりました、ありがとう。

おいしかったです。

野菜茹でたらもっといい、

是非日本人向けのスペシャルメニューにしてください」と。

 

そのおかげか、だいぶ元気が出て、次の日には何とか飛行機で帰れそうなレベルまで回復しました。

 

マネージャーの方は何回もお父さんのように電話をかけてくれました。ホッとします。

結局休日の夜に帰ることとなったので、ホテルのタクシーで空港まで行き、一人で帰ります。

ものっすごい出国審査の行列もトイレに行かずに済み、職場へのお土産も買いました。

マネージャーは搭乗口に着くまで電話越しで心配してくれました。

万が一最後に犯罪に巻き込まれたらと気にかけてくださったようです。

 

飛行機に乗ってフライト中も粗相することなく、無事日本へ帰国。

手続きも無事に済ませて電車で自力で最寄り駅まで帰りました(家族は駅まで車で来てくれました)。

いやコレ延期してなかったら行き倒れてたわ。

 

そして延泊の影響が他にも。

ずっと私の出張中、学校に通いつつ夫と留守番を頑張っていた我が子が、

延泊決定後に熱を出すアクシデントが。

頑張り過ぎて疲れが出たみたいです。。。

可哀想なことをしました。

そして帰ったら、

 

ママ、病気になるからもう〇〇(アジア某国)

行っちゃダメっ😤

 

と激おこでした。心配かけてゴメンね。

でもちょっと嬉しい😊

 

こんな感じで色々な意味でみんなの記憶に爪痕を残す仕事となりました。

 

ここまで来ると心配というよりもはやネタなので、

出社後数ヶ月は色んな人にいじられました。

偉い人には

このままじゃ負けたみたいで悔しいだろう、

次はいつ行く?

と何回も聞かれたので

「子供に『ママもう行っちゃダメ』って言われたので、

子供がいいっていうまでやめときます!」

って答えました。。。

 

でも、この時は本当に色々な人に助けられて、

人の温かさに触れる出来事だったのも事実です。

衛生環境がちゃんと整ったら、

是非また行きたいと思うほどいい人たちでした。

 

みんなありがとう!

でも多分もう行かない。

 

 

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