技術者ワーママ こころとからだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

手術と入院にかかるお金と保険(全摘+同時再建の場合)

入院前の準備で仕事や家をどうするか、という話も大切ですが、同じくらい重要なことがあります。そう、お金です。今回は手術、入院に先立って必要なお金のお話です。

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 事前に確認が必要な理由

 私の場合、ざっくり

① 高額療養費制度

② 保険の給付金

③ 医療費控除(家族の医療費を合わせて申請)

を活用して、最終的な収支はトントンってところでした。

 

 この「最終的」ってところがポイントです。基本的に②と③は後から戻ってくるもので、①も事前に申請しておかないと一旦自分で負担することになります。一度に数十万負担することになると結構しんどいので、治療方針が決まった段階でできるだけ早く下記の手続きを始めることをお勧めします。

 

高額療養費制度(限度額適用認定証)の申請

 限度額適用認定証を退院時の支払いに提示することで、上限金額までの負担ですみます。私の場合は会社の健康保険だったので、健康保険組合の申請用書類を会社で提出しました。入っている健康保険の種類によって手続きは違うので保険証などに書かれている連絡先で確認するといいと思います。私の場合は書類を出すと同時に事務局にメールして「急いで発行して!」とお願いして1週間くらいで送ってもらえましたが、もし入院の時期が分かったら1か月くらい前には申請しておくといいと思います。私の場合は1年間有効の限度額適用認定証が届きました。

これが退院に間に合わないと数十万自己負担することになります、ご注意を。

 自己負担限度額について ※全国健康保険協会 HPより引用

 所得区分

 自己負担限度額

多数該当

①区分ア
(標準報酬月額83万円以上の方)
(報酬月額81万円以上の方)

 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%

 140,100円

②区分イ
(標準報酬月額53万~79万円の方)
(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)

 167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1%

 93,000円

③区分ウ
(標準報酬月額28万~50万円の方)
(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方)

80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1%

44,400円

④区分エ
(標準報酬月額26万円以下の方)
(報酬月額27万円未満の方)

 57,600円

 44,400円

⑤区分オ(低所得者)
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)

 35,400円

 24,600円

※1総医療費とは保険適用される診療費用の総額(10割)です。

※2診療を受けた月以前の1年間に、3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた(限度額適用認定証を使用し、自己負担限度額を負担した場合も含む)場合には、4ヵ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。

注)「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。

 

② 保険(または共済)の給付金

 もし自分が医療保険やがん保険、休業補償など、何かしらの保険に加入している場合、必ず自分の加入内容を事前に確認することをお勧めします。なぜなら、初期のがんのうち、0期(非浸潤性乳がん)の場合、1期以降と比べて保険の給付額がとても少ないケースがあるからです。私の加入している保険はほぼ手術代分の給付でした。

 がん保険は「がんと診断されるとたくさんお金がもらえる」イメージがあるらしく、退院後「いくら儲かったの?」と不謹慎なことを聞かれたりしました。。。

 

 できれば入院前に給付額の目安の確認と、申請書類を入手しておきましょう。入院中は暇なときに書類がかけて、診断書についても主治医に聞くことができます。ついでに診断書の発行手数料も確認しておくといいです。私の場合、休業補償保険に入っていましたが、給付予定額が診断書の手数料と大して変わらなかったので申請しませんでした。

 

③ 医療費控除

 こちらは年末(確定申告)の話になりますが、もし保険に加入している場合、おそらく乳がんの治療だけの場合、医療費控除はあまり期待できません。入院や手術をしても、保険金が給付された場合は差額負担分のみ対象となるためです。ただし、診断前の検査費用等は保険が給付されない場合が多いので、家族の医療費と合わせると戻ってくる可能性があります。医療保険に加入していない場合にも戻ってくる可能性が高いので総額を確認して、申請を忘れずに。

 

後は一時的に負担する費用を把握して、生活が苦しくならないように家族と相談しておきましょう。

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