技術者ワーママ こころとからだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

完治はしても”しゅうり”は続く -子供とどう向き合うか①-

今回は、恐らく小さな子供を持つ乳がん患者の皆さんが悩むであろう

「子供にどう母親の病気を受け入れてもらうか」問題のお話です。

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再建手術も無事終わり、傷口周辺も洗って何とか見せられる状態になったところで、子供と一緒にお風呂に入りました。この時点では、乳房の形は以前とほぼ同じでしたが、乳輪乳頭はありません。傷口もまだそれなりに目立ちます。

子供も私に気を遣って出来るだけ顔には出しませんでしたが、やっぱりショックを受けている様子でした。さりげなく手術の傷口をそっと指先で触ってきた時に、とても胸の締め付けられる思いでした。この子は何も悪くないのに、こんなにつらい思いをさせてしまって申し訳ないと思いました。

でも、私は生きているし、この先治療は必要ありません。私ががんが原因でいなくなる心配は当分はなくなりました。私はそのために全摘と再建の覚悟をしたのだから、それは理解してほしい。その事をきちんと伝えて、この子の思いもきちんと聞こうと思いました。ということで、またお風呂タイムにこんな感じでお話しをしました。

 

「ママ、病院でちゃんと悪いところお医者さんにちょっきんしてもらったよ。もう元気になったから大丈夫ってお医者さんに言われたの。一緒におっぱいもしゅうりしてもらったから、ちゃんとおっぱいあるでしょう?もう心配ないからね」

子「・・・うん(あまり納得してない様子)」

「まだしゅうりしたところはちょっと赤くなってるけど、少しずつ治るからね」

子「でもこっち・・・ポチ(乳頭)まだないよ?」

「そっかぁ、そうだね~。お医者さんがね、もうちょっと傷が治ったら作ってくれるって言ってたの、やっぱりあった方がいいかなぁ?」

子「うん。あった方がいい。」

 

 即答でした。。どうやらまだしゅうりおわってないじゃん、と言いたかったようです。ごもっともなんですけどね。どうせ母乳出ないしなくてもよくない?って正直思ってたんですよ。やっぱり駄目だったみたいです。どうしてダメだったかという理由は後日明らかになるのですが、別の記事でお話ししています。是非読んでくださいね。

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私の場合は、わかる範囲で病気について正直に伝えた上で、子供の思いをできるだけ聞くようにしました。子供には相当ストレスになったと思いますが、黙っていることで不安にさせるよりはずっと良かったと考えています。大人が思っているよりずっとちゃんと状況が分かっていて、私を困らせないように我慢してくれていたのです。もちろん不安から情緒不安定になったりもしましたが、やさしさを失わずに日々過ごしてくれて、大きく成長したと思います。

 もちろん、みんながみんな同じように親の病気を受け入れてくれるとは限らないと思います。でも、子供だからときちんと向き合わずにいることが必ずしも正しいとも限らない、と今回の経験で思うのです。少しだけでも一緒に背負ってもらうことで、子供も自立してくれたり、自分も病気に向き合う力になります。悩んでいる方の参考になると嬉しいです。

 

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