技術者ワーママ こころとからだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

免疫療法の先生のカウンセリング そして決断へ

免疫療法の中でも、温熱療法が特に気になっていた私は、通えそうな範囲にあり、サイトに費用が表示されている数件の病院に診察の相談の電話を掛けました。

 

すべての病院で、「温熱療法は、基本的に浸潤がんの手術後に行う補完代替療法なので、手術前の初期の乳がんの患者さんへの治療は出来ない」と断られました。

ただ、あるクリニックで「あくまでセカンドオピニオンの相談ということであれば、保険適用外にはなりますがカウンセリングは可能です。先生に相談してみますか?」と提案されました。私はカウンセリングの申し込みを行い、検査結果のデータ(一つ目の病院で紹介状と一緒にもらったDVDのコピー)を持って、夫と一緒にそのクリニックに行きました。

 

 そのクリニックはオフィスビルの一室にありました。待合室に健康食品の案内がたくさんあって若干怪しさも感じましたが、受付の方はとても丁寧に対応してくれました。受付に検査データを渡したあと、30分ほど待った後に呼ばれました。

 先生に今までの経緯をすべて話し、温熱療法を行うことで、初期の乳がんの範囲を小さくできる可能性について聞きました。

 返ってきたのは少し意外な答えでした。

今手術して完治の可能性があるなら、絶対に取った方がいい。2人の先生が全摘の判断をしたのであれば、残す方がリスクが高いということ。検査の結果を見る限り、その判断は正しいだろう。残せるなら医者だって残したい。」

と手術することを強く勧められたのです。さらに、温熱療法については

「免疫療法や温熱療法は、長期間かけて良くする(がんを抑制する)方法で、初期のがんにはどの程度効果があるかはわからない。もしがんの進行が早ければ、温熱療法の効果が出る前に浸潤がんに変わる可能性もある。中にはどうしても切りたくない、という人もいるが、そうでないのなら、取った方がいい。まだ若いし子供もいるんだから。」

と話してくれました。おかしな話ですが、免疫療法の先生に背中を押されて、私は全摘の手術を受けることを決意したのです。

 

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また、この先生には「子供にどうやって病気のことを伝えればいいか」についても相談しました。私はこの時の先生の言葉を一生忘れないと思います。

 

「子供には理解できる範囲できちんと話してあげなさい。これから、もしかしたら今度はお父さんに何かがあるかもしれない。その時も子供に話して『お父さんもお母さんも色々大変なことがあるけど、それでもこうやって生きていくんだ』と伝えてあげればいい。必ずそこから学ぶことがあるから。」

未だにこの言葉を思い出すだけで涙が出ます。この時の一回だけですがこの先生に会って話をすることができてよかったと思います。

 

乳がんになったことは大変でしたが、病気になったことで新しい出会いがあります。この経験は無駄にはならない、と思うのです。

 

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